それでは、改めて先のクイズの質問と解答、そしてその解説をいたします。
Q.大規模修繕工事はマンション内に専門家がいないと大変である
社会人としての一般常識があればOK。
- 自分たちの立場に立ってサポートをしてくれる信頼できるパートナーを見つけ、管理組合がジャッジメントできる資料を作ってもらえば、建築的知識がなくても十分やっていくことができる。
本当の専門家は、自分のマンションに口を出さない。
- 規模が大きいマンションならば、住民の中に建築関係の専門家がいる場合はあるが、彼らは「第三者」ではなく「当事者」である。自分の職業に誇りを持っている専門家は、カネにもならない自分のマンションには口を出さない。
Q.工事がうまくいかなかったら、時の理事長や理事会の責任は重大である
理事長は、その業務に関してはいつでも区分所有者の代理人。
- 区分所有法第25条、第26条で「管理者(理事長)は、その職務において区分所有者を代理する。」と規定されている。
理事長自らが責任を取ることはありえない。
- 民法の基本として、「代理人(理事長が行った行為は、本人(区分所有者)に効果が帰属する。」とあり、組合員全員で責任を取ることになるので、理事長や理事会が責任を追及されることはない。
Q.大規模修繕工事は、設計事務所を入れた【設計監理方式】がベストである
設計事務所が主導して工事の談合をやる場合もある。
- 前述の談合に関するページをご参照ください。
マンションの事情に応じて、進め方はさまざま。
- 工事会社や管理会社との信頼関係などを考慮して「責任施工方式」や「管理会社発注方式」の方が、より合理的な選択の場合もある。
このほか、口頭では、、、
「大規模修繕工事の見積は各社の内容がマチマチなので検討するのが難しい?」
「入札後の検討では、一番安い業者と一番高い業者を外した上で検討をするべき?」
など、面白いクイズで盛り上がりました。
次は最後のまとめです。