4-1.着工前の手続

前回報告したとおり、プレゼンテーションを経て、理事会で内定した工事業者に発注することを臨時総会に諮りました。


総会の議案の概要は

  1. 大規模修繕工事の発注先の会社
  2. 発注金額
  3. そのほかに、不測の事態等に備えた予備費として別途予算化しておく金額
  4. 今回の大規模修繕工事の工事概要

等です。

今回の私のマンションはエントランス、ゴミステーション、自転車置場の大幅な改造工事を含んでいたので、採決は特別決議に当たる4分の3で実施しました。
区分所有法にいう「形状又は効用の著しい変更を伴う」工事となるからです。
事前の周知活動をきちんとやっていたので、臨時総会は出席者の全員一致で承認されました。

そしていよいよ着工です。
総会承認後は、まず工事会社と工事請負契約を締結し工事準備に入ります。
仮設足場設置等の届出を労働基準監督署に提出するための手続には図面の作成を含めて約1ヶ月かかります。
その間に今度は工事開始前の「住民説明会」を実施します。
修繕委員会、設計事務所、工事会社の3者で協議して説明会資料をまとめた上で、居住者に「住民説明会」の開催をお知らせしました。

住民説明会の様子

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▲マンションの修繕委員会、設計事務所、工事会社の3者で、住民説明会の準備作業中です。
説明会用の資料は工事会社が作ってきますが、内容を精査して、今回の工事内容と説明資料の内容に齟齬がないかなどを確認します。
また、できるだけ一般の住民にも分かりやすい言葉を使うように指示をして修正させました。

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▲住民説明会用資料の原稿はカラーで、イラストなどもふんだんに使ってありなかなか良くできていました。
説明の順番を変えたほうが住民に分かりやすいので、資料のページの入れ替え等もお願いしました。
工事会社や設計事務所は、何回も説明会をやっているので内容が分かっていますが、一般の住民は初めての人が多いので、補助錠の貸し出し方法、ベランダでの洗濯物干しに関することなど、われわれが感じている以上に親切に書いてあげないと、後でトラブルになります。
設計事務所や工事会社には不足しがちな、このあたりの繊細さが特に必要です。

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▲説明会当日の風景
やはり家庭にいることが多い女性の方の出席が多かったです。
工事会社の責任者の説明がとても上手だったので和気あいあいの内に進んでいきました。
説明会の概要は
・工事の内容
・工事の体制及び安全管理の体制
・全体の工程(工事期間)と、ベランダの使用を制限される時期の説明(洗濯物干し情報など)
・居住者に協力してもらわなければならない事項の説明
・ベランダにあるエアコン室外機や植木等の移動についての説明やそれにかかる費用など
・防犯、盗難に対する対策
その他等になります。

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▲これは、工事全体の流れを説明している資料です。
色分けがしてあって大変判りやすくできていました。
住民説明会を無事終了し、いよいよ着工となります。