このページは、大規模修繕工事で具体的に行われる工事の種類とその内容を説明しています。
マンションの居住者を考えた場合、建築や設備に詳しくない方のほうが多いと思います。修繕委員会の人でも、みんなが建築や設備に詳しいわけではありません。ですから、このスライドでは初心者向けに主要な工事の概要を説明しています。
屋上防水、床防水
- 屋上は、古くからある熱アスファルト工法が主流で、そのほかに最近ではゴムアスファルト等のシート防水も多くなっている。(改修周期は12〜15年)
- ベランダや開放廊下の防水は、ウレタン塗膜防水や長尺塩ビシートなどを使用する。(改修周期は7〜12年)
躯体の補修(ひびわれ補修等)
- ひび割れ、コンクリートの欠損、爆裂などの補修方法と目的の説明をしました。
外壁塗装、タイル清掃・貼替
- 外壁の塗装の塗り替えについて→下塗り、中塗り、仕上げ塗りなどがあること。
- 塗装材の種類(アクリル系、ウレタン系、フッ素系等)
- 塗装の改修周期は12年前後
- タイルの貼替え等(タイルの改修周期は15年前後)
鉄部塗装
- 鉄部のペンキ塗りなおしの際は、下地の補修が重要なこと
- 改修周期は概ね6年前後で、大規模修繕工事の周期の半分であること。
給排水設備の更正・更新・システム変更
- 給水管の更正工事の主流は、エポキシ系樹脂のライニング工法であるが最近は他の方法も多くなっていること。
- その他、電気防食や活水器、脱気工法などもあること。
- 給水管の更新(取替え)は、ステンレス管や樹脂管への交換が多いこと。
- 排水管や汚水管は材質によっては、結構長持ちすることなどを説明しました。
電気、消防設備等のその他の設備
- 電気や消防設備は長持ちするので大規模修繕の工事対象になることは多くないが、実施する場合は結構大掛かりとなり金額もかさむこと。
- 照明機器は、大規模修繕で一斉交換する場合もあるが、壊れ方がマチマチなのでその都度「管理費会計」から支出して対応している場合があることなどを説明しました。
外構工事(駐車場、フェンス、植栽等)
- あまりなじみがないのですが、機械式駐車場の鉄製パレットの塗りなおし
- 外回りのネットフェンスのペンキの塗りなおしや交換
- 足場工事で傷んでしまった植栽の補植
以上のようなことをスライドを見ながら説明しました。
まとめ
- 大規模修繕工事の工事には、防水、塗装以外にもいろいろな種類がある。
- 基本的な修繕周期は決まっているが、必ずしもその修繕周期に応じて実施するものではなく、傷み具合、足場の必要性なども考慮して実施する工事内容を決定する。
次は大規模修繕工事の基本的な流れです。